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瀬戸内国際芸術祭2016関連特別企画展覧会「香川漆芸美術展 ~その始まりと今~」

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本展は特別展「ワンロード-現代アボリジニ・アートの世界」にあわせ、香川漆芸の祖・玉楮象谷(たまかじぞうこく)の代表作や、象谷が影響を受けた唐物漆器(からものしっき)や籃胎漆器(らんたいしっき)を出品することで、アジア文化圏の中で香川の漆芸の原点を位置づけるとともに、現在注目されている若手漆芸作家16名の作品をご紹介します。「始まり」の象谷と、「今」の若手漆芸作家の作品を通じて、香川漆芸の歩みをたどります。

玉楮象谷

香川県の漆工芸は、江戸時代後期にあらわれた高松藩の漆彫司(うるしほりし)玉楮象谷(1806~1869)に始まります。当時、大名調度といえば蒔絵でしたが、象谷はあえて蒔絵によらず、京都の東本願寺や大徳寺に伝来していた堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)など中国から舶来した唐物(からもの)漆器、茶人の愛用した「キンマ手(で)」と呼ばれる南方渡来の籃胎漆器に着目し、藩の殖産奨励策とあいまって、異国情緒の漂う彫漆(ちょうしつ)、蒟醤(きんま)、存清(ぞんせい)という独自の漆芸を創始しました。
 象谷は、九代藩主松平頼恕(よりひろ)にその技量を見出され、「玉楮」の姓を賜り、帯刀人(たいとうにん)となりますが、十代藩主松平頼胤(よりたね)の参勤交代の時、親藩(しんぱん)・譜代(ふだい)の有力な諸大名への進物品の制作を通して、その名声は広く世に知られるようになりました。国の重要美術品「一角印籠(いっかくいんろう)」「堆黒(ついこく) 松ヶ浦香合(まつがうらこうごう)(忘貝香合(わすれがいこうごう))」「堆朱 皷箱」「彩色蒟醤料紙硯箱」などの代表作を展示します。

若手漆芸作家

玉楮象谷の技は、現代の漆芸作家に受け継がれています。 
近年、香川県漆芸研究所の修了者を中心に若手漆芸作家が日本伝統工芸展や伝統漆芸展で受賞、入選を果たし、一躍脚光を浴びています。コンテンポラリーな視点により、新しい漆芸を切り開こうとする現在のトレンドを紹介し、これからの漆芸のあり方をさぐります。 

[展覧会構成] 
①玉楮象谷 (31点)         
 唐物漆器・籃胎漆器 6点          
 玉楮象谷作品 19点          
 玉楮象谷関連資料 6点 
②若手漆芸作家 16名 (約20点) 
 浅野絵莉、網直紀、加藤友理、神垣夏子、北岡道代、桐原絵梨子、小久保さくら、小玉真裕、
 菅野かおり、藤村由、牧野さつき、松木桃子、峰岸奈津子、宮本奈奈、藪内江美、山田果林
 (五十音順 敬称略)

 

開催日 2016年08月06日 (土) ~ 2016年09月19日 (月)
9:00~17:00
ただし、毎週金曜日と、瀬戸内国際芸術祭2016夏会期期間中(9/4まで)の毎週土曜日は、19:30まで開館
開催場所 香川県立ミュージアム2階常設展示室4・5
料金 一般 410円 団体(20名以上)330円/ 特別展「ワンロード」の観覧券でもご覧いただけます
※ 高校生以下の方、65歳以上の方、身体障害者手帳等をお持ちの方は無料
主催者 香川県・高松市
TEL 087-822-0247
MAIL kmuseum@pref.kagawa.lg.jp

開催場所

住所 〒760-0030
香川県高松市玉藻町
5番5号
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